比較的新しい宝石「ペツォッタイト」の特性、特徴、希少性、石にまつわる伝説についてご紹介します。
ペツォッタイトとは
深いラズベリーピンクが華やかなペツォッタイト は、比較的新しい宝石で、これまではレッドエメラルド(ビクスバイト)とよく混同されていました。
ペツォッタイトの特徴 | |
---|---|
原産地 | マダガスカル |
色 | ピンクからラズベリー色 |
属性 | ペゾタイト |
硬度 | 7.50 - 8.00 |
屈折率 | 1.60 - 1.62 |
比重 | 3.04 - 3.14 |
ペツォッタイトの歴史とは
名前の由来
化学成分がビクスバイト(Be3Al2Si6O18)とは若干違った(Cs[Be2Li]Al2Si6O18)ため、イタリアのミラノ市立自然史博物館のフェデリコ・ペツォッタ博士のマダガスカルでの鉱物研究の貢献を認めて、2003年9月にその名前がつけられました。
ペツォタイトの採掘
ペツォッタイトは2002年11月、マダガスカル南部のアンチラーベから南西に約140km進んだサカヴァラナ鉱山で発見されました。最初の鉱床からはかなり珍しい大きな鉱石が採れましたが、現在はほとんど掘り尽くされ、マダガスカルの他の場所に少量あるのみです。
ペツォッタイトが見つかったサカヴァラナのペグマタイト母岩は、1940年代にはトルマリンを求めてフランス人が採掘していました。ペツォッタイトの最初の鉱床は、鉱石の多い一帯で見つかり、他にトルマリンやスポジュミンもありました。ペツォッタイトが当初、マダガスカル産トルマリンとして間違って売られていたのも無理はありません。
ペツォッタイトは、花崗岩質ペグマタイトから手掘りで採鉱するため、採鉱に時間がかかり困難です。
ペツォッタイトの特徴・特性とは
ベリル種と混同されるペツォタイト
ペツォッタイトには、マダガスカル産ラズベリル、ラズベリル、ラズベリーベリルなど多くの商品名があります。ペツォッタイトはベリル種に非常に近く、見た目も似ていますが、実際はまったく別の種類なので、こうした商品名は誤解を招く恐れがあります。
エメラルドと同じで、ペツォッタイトは、特に大きいカラットのものではインクルージョン(内包物)があるのが普通です。しかしその珍しさと目新しさで、常に宝石コレクターが注目してきました。ペツォッタイトは、美しさ、耐久性、希少性という宝石に必要な要素をすべて兼ね備えています。ルビーよりもずっと希少なこの珍しい宝石は、まさに独特のファッション性を持っているのです。
まとめ
「ペツォッタイト」の特性、特徴、希少性、石にまつわる伝説・歴史についてご紹介いたしました。
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