今回は、たくさん種類のある宝石カットの内の一つ「ブリオレットカット」について説明していきます。
名前の由来
ブリオレットカットはフランス語の「Brilliant (輝く、きらめく)」と「Brignolette (小さい干しプラム)」から、名前をとったと考えられています。
ブリオレットカットの特徴とは
ブリオレットカットは、ドロップ(しずく)型またはペア型の宝石です。周囲をぐるりとファセットで囲まれていて、テーブルやクラウン、パビリオンの区別はありません。
ファセット数はおよそ84ですが、ファセットが多ければ多いほど輝きも増していきます。
ブリオレットカットは、ダイヤモンドのカットとしては比較的珍しく、色石に使われる方がはるかに多いカットです。
宝石の各部の名称
ファセット:宝石の表面に施された一つ一つの面を指します。
最高に難しいカット
ブリオレットのシェイプを考えると最高に難しいカットで、熟練したカット職人でも1日に5〜10個のブリオレットカットを仕上げるのがやっとです。
ファセットを見せるための特有のカット数のために、ブリオレットカットは上から下へと仕上げていかなくてはなりません。
ブリオレットカットの歴史
ブリオレットはローズカットの一種で、ローズカットの発祥は14世紀以前までさかのぼります。
ローズカットのジュエリー
ブリオレットカットが実際にどのくらい古いものかは定かではありません。12世紀のインドにこのカッティングの様式を示すダイヤモンドのカットがあったという噂もあります。
ブリオレットの宝石はアンティークのティアラや、ヴィクトリア朝、エドワード朝、アール・デコの時代からのエステートジュエリー(代々伝わる宝飾品)などに見られます。
現代も人気が続くブリオレットカット
ほとんどのダイヤモンド・ブリオレットは白い原石から切り出されますが、カラーダイヤモンドのブリオレット、特にファンシーやカナリアイエローの人気が上昇しており、コニャックダイヤモンドとシャンパンダイヤモンドが続く人気をみせています。
今日では、ブリオレットはファッションジュエリーとして人気が高まっています。ブリオレットカットは主にイヤリングやネックレス、ペンダントにセットされています。イヤリングには、金属線で吊り下げたり、シンプルな貴金属のキャップで覆ったりして使われることが多く、小さなダイヤモンドでアクセントを付けることもあります。
ブリオレットは多くの出版物、「ヴォーグ」誌や「ハーパーズバザー」誌のような有名ファッション誌にも取り上げられています。
例えばこんなジュエリー
まとめ
今回はブリオレットカットについてご紹介させていただきました。ひとつひとつがユニークで美しいブリオレットカット。ブリオレットの放つ輝きをぜひお楽しみください。
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GSTVでは、様々なブリオレットカットの宝石を取り扱っております。
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