サファイアにまつわる神話や逸話は、文化や大陸の枠を越えて数多く伝えられています。
そこでサファイアにまつわる神話や逸話をほんの一部をご紹介します。
神話・伝説に登場するサファイア
最初にサファイアを身につけたのはプロメテウス
伝説によると、サファイアを最初に身につけたのは、ゼウスが敵対していたプロメテウスでした。
プロメテウスは人間のために天から火を盗んだカウカス山で、サファイアの石を採ったと言われています。
地球を支える台座のかけら
古代ペルシア人は「サファイアは地球を支える台座のかけらであり、その反射で空が青く見える。」と信じていました。
聖書に登場するサファイア
サファイアは、聖書ではモーゼに与えられた12ある「火の石」のひとつであると述べられており(エゼキエル書28:13-16)、アーロンの胸当てにはめ込まれたとされています(出エジプト記28:15-30)。
また、エルサレムの城壁の土台に飾られた12の宝石のひとつであり(ヨハネの黙示録21:19)、キリストの十二使徒、聖パウロのシンボルでもあります。
「平和」「喜び」「英知」が授かると考えられていた
純潔の護り手であるサファイアは、真実、誠実、忠誠のシンボルで、身につけていると平和、喜び、英知を授かると考えられています。
古代のシンハラ族はサファイアの中には知恵の力が含まれていて、サファイアを身につけた人が困難に直面したときに、天然石のパワーが正しい解決策を見つけてくれると信じていました。
インドでは、サファイアを水に浸すと秘薬になり、サソリやヘビのかみ傷に効くと信じられていました。また魔よけのペンダントとしてつければ、悪霊から守ってくれるとされていました。
ビルマに伝わる伝説「黄金の女神シンとネコ」
ビルマ(現ミャンマー)に伝わる伝説は、サファイアと忠誠心との関係をよく表しています。
太古の昔、黄金の髪とサファイア・ブルーの瞳を持ったツン・キャン・クセという女神がラオツン寺院に穏やかに祀られていました。寺院の高僧ムンハは、緑の目をした愛猫のシンを連れて、毎日この黄金の女神に祈りを捧げていました。
ある日、寺院が凶悪な集団に襲われました。
ムンハが床に投げ飛ばされ、シンは飼い主を守ろうと彼の胸元からその強盗に激しく飛びかかりました。悪者らは恐怖で叫びながら逃げて、戻りませんでした。
そしてその勇気をたたえ、黄金の女神はシンに自分のサファイア色の目を与えました。それからもシンと同種のネコが寺院を守ったのです。
この寺院は現在もあり、美しい青い目をしたシャムネコが飼われています。(シャム猫は通常、青色の目をしています。)
婚約指輪としても人気
何百年もの間、ブルーサファイアは婚約あるいは結婚指輪として人気があります。
1981年、英国のチャールズ皇太子がダイアナ妃に、ロイヤル・ブルーサファイアの婚約指輪を贈りプロポーズをしました。そしてそのサファイアの指輪は受け継がれ、ウィリアム王子はこのサファイアの指輪でキャサリン妃にプロポーズしたのです。
また、4つの青いアイテムは花嫁を幸せにするという「サムシングブルー」の考えからも、サファイアは婚約指輪にぴったりと言われています。
まとめ
サファイアにまつわる伝承をご紹介いたしました。
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