「ペリドット」の特性、特徴、希少性、石にまつわる伝説についてご紹介します。
ペリドットとは
夜にも明るい緑の光を放つペリドットは、古代エジプト人には「太陽の宝石」、ローマ人には「夕べのエメラルド」と呼ばれました。ペリドットは昔からエメラルドと混同されてきました。クレオパトラが持っていたとされているエメラルドのジュエリーコレクションは、ほとんどがペリドットだったと歴史家のあいだでは考えられています。
英語の発音は「ペアリードット」とされることが多いのですが、正確には「ペアリードォ」と言います。
ペリドットの特徴 | |
---|---|
原産地 | 中国、ケニヤ、パキスタン、南アフリカ、タンザニア、アメリカ |
色 | 緑から黄緑 |
属性 | オリビン |
硬度 | 6.50 - 7.00 |
屈折率 | 1.65 - 1.69 |
比重 | 3.34 |
その他 | 8月の誕生石 |
名前の由来
ペリドットの語源は明らかではありませんが、いくつかの説があります。
アラビア語「ファリダット」
大昔のペリドットの生産地から考えて、アラビア語でそのまま「宝石」を意味する「ファリダット」が由来だという説が、一番有力と言われています。
13世紀の中期英語「ペリドート」
13世紀の中期英語の単語「ペリドート」が由来だという人もいます。この単語は「明るい点」や「明るいボタン」を意味し、この宝石の輝きをうまく表していると言えます。
フランス語「ペリトー」
その他にもフランス語で「不明な」という意味の「ペリトー」からきているという人もいます。おそらく絹のようにやわらかな外見のためでしょう。
ギリシャ語「ペリドナ」
またギリシャ語で「豊富」という意味の「ペリドナ」を語源とする説もありますが、この宝石は古くから手に入りにくかったことを考えると、真実味はありません。
ペリドットの伝説・歴史とは
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ペリドットの特徴・特性とは
ペリドットは橄欖石(カンラン石:オリビン)の一種で、その中でも透明度が高く美しいグリーンのものを「ペリドット」として扱われます。
ペリドットの色
ペリドットの色の範囲は、ブラウン・グリーン、イエロー・グリーン、純粋なグリーンがあり、高品質のものは緑色が強く、低品質のものは、褐色がかっています。
ペリドットの発色は鉄やマグネシウムによるもので、鉄が多いとグリーンが濃くなり、マグネシウムが多いとイエローが強くなります。
金色がかったライムグリーンから豊かな萌黄色をしていて、伝統的に最も評価の高い色合いは萌黄色です。しかし、やや黄色っぽい色合いをした多くのペリドットもとても魅力的で、強い人気があります。これも個人の好みの問題で、カラーストーンを選ぶ際に最も大事なのは、自分が好きな色を選ぶということです。
ペリドットは、光を分裂させたり屈折させたりするため、深みのある輝きを放ち、魅力的なベルベットのような、絹のような光沢の外見になるのです。
ペリドットの産地
アメリカ
アメリカのアリゾナ州にあるサン・カルロス・アパッチ居留地は、宝石品質を持つペリドットの世界最大の鉱床で、世界の総産出量の80%を占めると言われています。最近では中国が大きな生産地となっています。
パキスタン
1992年、標高4000m以上の高山地域スパット(Spat)渓谷から良質なペリドットが発見されましたが、採掘は極めて困難で、採掘量も限られています。
ミャンマー
世界でも最高品質のペリドットはミャンマーのモゴック地区北部にある、ピャウン・ガウン(Pyaung Gaung)鉱山で産出されます。100~200カラット、またはそれ以上もあるファセットカットされたペリドットはこの鉱床から出ていることで知られていますが、稀にペリドット・キャッツアイや、スターペリドットが産出されることもあります。
まとめ
「ペリドット」の特性、特徴、希少性、石にまつわる伝説・歴史についてご紹介いたしました。
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