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【まとめ】知っておきたい宝石「カラーチェンジガーネット」の基礎知識

1995年1月30日

「カラーチェンジガーネット」について基礎知識をまとめました。

カラーチェンジガーネットの特徴とは

カラーチェンジガーネットは、宝石の中でも非常に珍しく、興味深く、驚くに値するものです。

マライアガーネットの変種で、実際にはパイロープガーネットとスペサルティンガーネットの混じったもので、カラーチェンジすることで有名なアレキサンドライトよりも入手しにくく、いつも大変な苦労をともないます。

カラーチェンジガーネットの歴史

歴史的に見ると、カラーチェンジの宝石が好まれるようになったのは、19世紀にアレキサンドライトが発見されてからのことでした。

カラーチェンジガーネットは1970年代初めから報告されていますが、非常に少人数の宝石学者やコレクターが興味を示しただけで、数や色が限られているために美しいというよりも変わっているという反応が多かったようです。

この状況が大きく変わったのは1987年、ロシア産のアレキサンドライトに似たカラーチェンジガーネットが、タンザニアのウンバ峡谷で発見されてからでした。以来、カラーチェンジガーネットは宝石コレクターからもジュエリー通からも引く手あまたの状態です。

1990年代後半以降の産地

1990年代後半以降は、主に以下の地域から産出されています。

  • マダガスカル南部ベキリー
  • タンザニア ログマ地方トゥンドゥール
  • アメリカ
  • ロシア
  • トルコ
  • スリランカ(ごく少量)

カラーチェンジガーネットの色の変化

マダガスカル産のカラーチェンジガーネットは一般的に、日光の下では緑(青っぽい緑も含む)、ロウソクの火の下ではラズベリー色(濃い赤紫)になります。タンザニア産のものは一般的に、日光の下ではカーキ色、オリーブ色、ライム色で、ロウソクの火の下ではオレンジ色、深紅色、赤に変わります。

カラーチェンジガーネットの色の種類は他にも存在し、日光の下では緑からベージュ、茶、グレー、青(サファイアよりもブルースピネルに近い色合い)まで、白熱光の下では赤から紫、ピンクなどの色になるのです。色の変化ははっきりとしており、最高品質のアレキサンドライトの色の変化に匹敵します。そのため、カラーチェンジガーネットはアレキサンドライトとよく間違えられます。

カラーチェンジガーネットの劇的な色の変化はバナジウム(アレキサンドライトの場合はクロミウム)を多く含んでいるためで、物によってはクロミウムがかかわっている場合もあります。マンガンなど、色のもととなる他の物質の存在も、カラーチェンジガーネットの色の変化に微妙な影響を与えています。

カラーチェンジガーネットの大きさ

カラーチェンジガーネットは、大きな物が見つかることはほとんどありません。ある専門家によると、カッティング済みで最も大きなカラーチェンジガーネットは9.5カラットとのこと。

まとめ

「カラーチェンジガーネット」の特徴や歴史についてご紹介いたしました。

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