「タヒチパール(黒蝶真珠)」について基礎知識をまとめました。
タヒチパール(黒蝶真珠)とは
海水に住む大きな黒いカキ(黒蝶貝)で育てられるタヒチパールは、そのひときわ優れた美しさで人気があります。黒蝶真珠や、ブラックパール、黒真珠、タヒチアンパールとも呼ばれています。
名前の由来
タヒチパールは、フランス領ポリネシア産のもので、熱帯の島「タヒチ」がその名の由来です。
タヒチパール(黒蝶真珠)の伝説・歴史とは
平和と豊穣の神オロ
タヒチの伝説によると、テ・ウフィ(黒蝶貝)は平和と豊穣の神オロによって人間にもたらされました。
オロは虹に乗って地上にやってきて、美しい王女ボラ・ボラに永遠の愛の証しとしてパールをプレゼントしたということです。
ナポレオン3世の妻ユジェニー
ヨーロッパに最初に渡ったのは1845年。
ナポレオン3世の妻ユジェニーがタヒチパールをファッションに取り入れました。ナポレオン失脚ののち、皇妃ユジェニーのネックレスはクリスティーズで2万ドルで落札されました。
ロシアの戴冠用宝玉の一部で使われた
タヒチパールで最も有名なのは「エズラ」で、ロシアの戴冠用宝玉の一部であったネックレスの中央に配置されていたものです。
タヒチパール(黒蝶真珠)の特徴・特性とは
タヒチの澄んだ静かな海は、タヒチパールの理想的な養殖場です。タヒチパールは海水に住む大きな黒いカキ(黒蝶貝)で育てられます。
一般的に8〜16mmの大きさがあるタヒチパールは、何千ものアラゴナイト(炭酸カルシウムの一種)の層から出来ています。他の種類のパールとは対照的に、タヒチパールは4〜5年間養殖され、ナクレの厚みは3〜10mmです。
ナクレとは、玉虫色の光沢のある層のことを指します。
タヒチアン・ブラック・パール
タヒチアン・ブラック・パールは、世界中で非常に尊ばれています。
最初の養殖場は1960年代の初めにヒクエル環礁とボラボラ島に作られました。1972年に輸出が始まり、生産はやがてマルテア島とマンガレバ島にも拡大しました。
今日、タヒチアン・ブラック・パールはフランス領ポリネシアに広がる環礁や島、特にツアモツとガンビアの群島に囲まれた礁湖にある養殖場で生産されています。
タヒチパールの色
タヒチパールには、緑や青、ピンク、すみれ色に揺らめく真珠光沢があります。この真珠光沢の色は、本体の銀や黒といった色と印象的なコントラストをなしています。
このような真珠光沢、つまりオリエントの色には名前がつけられているものもあります。
色 | 名前 |
---|---|
深い緑 | フライ・ウィング |
緑とピンクの組み合わせ | ピーコック |
暗い色合いの本体にピンクの真珠光沢 | エッグプラント |
まとめ
「タヒチパール(黒蝶真珠)」の特性、特徴、希少性、石にまつわる伝説・歴史についてご紹介いたしました。
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